ハッキリ言わせてください。節税をすればするほど財務体質が悪くなることが多いのです。
もちろん、効果的な節税もあります。しかし、やるべきではない節税が多いのも事実です。
ちょっとだけ具体例にお付き合い下さい。
例えば現金売上が200万円あったとします。これに税金が半分かかるとすると200万円×50%=100万円。手もとに残るのは200万円-100万円=100万円です。
ここで仮に、消耗品を20万円で購入、事務所の修繕を30万円かけてやったとします。すると利益は200万円-20万円(消耗品)-30万円(修繕)=150万円となり、税金は150万円×50%=75万円。手もとに残るのは200万円-20万円-30万円-75万円=75万円です。
税金は確かに100万円から75万円に25万円減少しました。しかし、手もとに残ったお金も、 100万円から75万円に減ってしまいました。これでは税金は確かに減りましたが、手もとに残ったお金まで減ってしまっては節税の意味がありません。
悲しいことに、節税なんてしなかったほうが手もとにお金が残ってしまうのです。
もちろん、パソコンが古くて業務の効率が悪いからなど「投資する意味がある支出」ならもちろんするべきです。しかし、税金だけに目を奪われて特に必要でもないものを買ったりするのは少し考えた方がいいかもしれません。
本来何かを買うということは、投資効率を考えてするものです。投資したお金以上のお金または効率が得られないのなら買うべきではないのです。
節税だけに目を奪われ無駄なものを買って、しかも手元のお金が節税しなかったときよりも減ってしまうなんて絶対ダメです。
しっかりと、意味のある節税をしましょう。